こんにちは!井上咲です✨
縁あってソフトウェア周りを少しだけ手伝わせてもらってます!
まだまだ新米ですが、ちょっぴり技術系のことも紹介していきたいです!

 

 

 

前回の記事では「くずし字」について紹介をしました。
今回の記事は「史料の画像化」について紹介します!

数々の史料の写真
浄運寺所蔵の史料

前回の記事でも少し紹介しましたが、浄運寺には数多くの史料があるとのこと。
それら史料は丁寧に扱われているものの、中には経年劣化が進んでしまっているものもあるそうです。
劣化してしまうのは仕方がないことですが、できるなら良い状態で保存したいですね🤔
井上会では、史料を可能な限りきれいな状態で残すため、これら史料のデジタル画像化も進めています!

 

撮影されている方に話を聞いてみた所、ピクセルシフトマルチ撮影という技術が使われているとのことです。

ソニーαシリーズの手ブレ補正機構を応用し、イメージセンサーを1画素または半画素分ずつずらして、4枚または16枚のRAW画像を撮影します(引用元:ピクセルシフトマルチ撮影とは

1枚の画像を作るのに複数枚の画像を撮影するので、1枚毎にフラッシュをたくと1画像1分以上かかるそうです。
一通りの撮影の最中にほんの少しの揺れが起こるだけでも画像がぼやけてしまうとか🤫

これは浄運寺さんが実際にピクセルシフトマルチ撮影で撮った掛け軸の画像の一つです。

ピクセルシフトマルチ画像(リサイズ済み)
撮影した掛け軸

※Web上に上げるため、リサイズ処理を行っています。

こちらは6100万画素(9504×6336)。4枚画像をかけ合わせるの画像サイズ4倍かと思いきや、画素数は同じになるようですね。
16倍のピクセルシフトマルチ撮影を行った場合は2.4億画素(19008×12672)になるのだとか。その分撮影時間も長くなりそうです🤔

モニターで使われる解像度と比べてみると、この通り。

画像サイズの比較

モニターで見るには十分すぎるほどの画素数👍
なので、たとえば700%に拡大してもこの通り。

ピクセルシフトマルチ画像(切り抜き済み)
7倍に拡大した掛け軸の写真

ひげの点々なんかもしっかり見えます。ブログ等で使うならこれでも十分ですね。
印刷でも350dpiあれば十分だそうなので、70cm×45cmぐらいの写真にでも十分なはず。

私はカメラには詳しくないのですが、カメラについては「のいさん」もブログ記事を書いています。気になる方は是非ご覧ください!
インスタの素敵な写真を撮影しているのも「のいさん」です✨

今回は画像による史料の保存、特にピクセルシフトマルチ撮影について紹介しました!
次回はくずし字を自動認識するサービスの調査とお試しレポートを書いていこうと思います。

ではまた次の記事で😉

※浄運寺が所蔵している史料が多く、ピクセルシフトマルチで撮影した画像も多くあるため、デジタル化した史料だけでも何テラバイトにもなります。これらのデータを保存するサーバーの管理はマキタさんが整備してます。