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井上の家紋はこんなにある!?1/4
井上の家紋はこんなにある!?2/4

 

源三です。

引き続き、井上氏の家紋についてのお話です。

第1回でご紹介した「八鷹羽」ですが、井上氏の家紋では「井上鷹」「井上変り鷹羽」などの種類があり、一般的な八鷹羽紋とは微妙に異なると聞きました(どう異なるのかお聞きしたのですが、失念してしまいました)。つまり、井上氏の家紋には鷹の羽を使った様々な紋様が多いそうです。

「違い鷹羽」などもその一種であり、信濃井上氏末裔の家系に多いそうです。

もちろん、井上氏の雁紋にも様々な種類があるそうです。

大変貴重な情報をありがとうございました。

ブログを読んでくださった方で、遠江浜松の井上氏末裔の方とお会いしまして、直接教えていただきました。

様々な文献を読み漁っていますと、その他にも井上氏関係の家紋にたくさん出くわします。

瞿麦(撫子)紋を家紋とする方々もいるようです(丹羽基二『家紋』118頁参照)。私は残念ながら出会ったことがありませんが、雁と組み合わせて「三つ雁の瞿麦」なんて家紋もあるそうです。かっこいいですね!

ところで、「花菱」を家紋とする井上さんにお会いしたことがります。

先祖は武田信玄の家来だとか。

ここで、歴史好きの方なら「?」と思うはずです。

そうです。井上氏は上杉方の武将だからです。

川中島合戦の時に、本家(惣領)は上杉方についたことは有名です。ただし、一族全員が上杉方についたわけではないようです。実は武田側についた井上氏もいて、信玄から井上氏宛に送られた古文書などが残っているそうです(『信濃史料第12巻』447-448頁参照)。

つまり、花菱など信玄ゆかりの家紋を拝領した井上氏がいても何ら不思議はないのです。

信濃を中心に関東の井上さんに武田系の家紋を持つ井上さんが多いように思います。

花菱や武田菱など武田氏の家紋を拝領したと思われる家紋が多々あると聞きます。

ただ、私の不勉強のため、諸文献などにおいて武田系井上氏の家紋についての記述を見つけることができませんでした。会員の皆様にアンケートをとって聞いてみたいところです。